変化することも、変化できない人を攻撃しないでいるのも難しい。
夜中、藤井風さんの音楽聴いていたら、綺麗だなって思えて、すごくほっとした。それで安心して、しばらく聴いて、こういう時にこういう気持ちになれる音楽なんだなぁと考えた。それで、しばらく聴いてたらもう理屈抜きに好きな気持ちが湧いてきてる。
私は37歳なのだが、新しく生まれてくる音楽をすんなり受け止めることができなくなって久しい。19歳とかそんくらいの頃は意味分からんブラジルだか外国だかの音楽を、ジャケ買いして、気に入ったらディグって、今考えたら意味分からんけど。たくさん聴いて心に入れ込んで悦に入ったりしていたくらい、ガバガバだった。
藤井風さん最近知った。わりとすんなり好きになれた。嬉しい。
変化は簡単じゃない。
最近の岸田首相の元秘書官のLGBTQに関する発言には本当に嫌気がさしたが、私がそう思えるのは幸運なことかもしれないと思った。LGBTQなんて小学生の頃は私も知らなかったけど、大学時代には世界の人権感覚に触れる機会があり柔軟な心で受け入れることができた。それは、もしかしたら単にラッキーだったのかもしれない。
元秘書官の彼はもしかしたら、自分の知らないうちに起こった変化についていけず、価値観の変化を迫られて、まるで疎外されているような攻撃されているような、みじめな気持ちになってしまったのかもしれないと思った。
総理の秘書官を務める人が、件の発言が間違っていることが分からないほど愚かだったとは思えない。大人になって、自分の親しんだ価値観を変容させられない彼が持っていたかもしれない苦しみや焦りを勝手に想像して、自分の中にあるその種の思いについて考えてる。
おれは定年まで好きなデザインのお仕事できるかな。とか考えるが、きっとしんどいだろうね。彼の発言は良くないけど、今は彼を許してあげてほしいと思っている。代わりに、ごめんなさい、と言いたい。夜中だからだろな。